イノセンス

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2004/03/16

日比谷映画劇場

 

この映像美、色彩感覚、素晴らしいですね、の一言。

それから音楽がとてもいいです。感動。

特に、冒頭のタイトルクレジットはもうもう哲学的美しさ(?)

街は中華風で、色もセピアがかった色が基調で、とにかく観ていて気持ちいい。瞳の快楽。

話は原作や前作を踏まえているのでしょうが、台詞がえらく哲学的文芸的です。

ミルトンや孔子の引用とかばりばり出てくるし、他の台詞も論理的、理知的。

文系かつ理系、そんな感じでそういうところもとても好きですね。

「人形は 悲しや 人の形です」というのは川上澄生の'Doll'という詩なのですが、この映画をみて思い出して

しまいました。

育児と人形遊び、についての台詞のやりとりとか(後にこれが伏線になるのですが)脚本も

(わかりにくいかもしれないけれど)ナルホド、と感心納得する部分が多かったです。

アニメーションといえども、子供向きからひたすら遠ざかっていくような世界で、これは『東京ゴッドファーザーズ』と

同じです。

最後のクレジットの歌が予告篇で使われていた曲でこれもいいです。そして協力・・の所に、

お~四谷シモンさんの名前が・・・やっぱりね。

なんか雰囲気、シモンさんの作る人形みたいでしたね。 

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