Seventh Anniversary セブンス・アニバーサリー
2004年10月7日 DVDにて
(2003年:日本:76分:監督 行定勲
行定勲監督は少女とか少女っぽいものがとても好きなんでしょうね。
それをいやらしくなく綺麗に・・・だったら岩井俊二監督(行定監督は岩井監督のもと助監督)のようになりますが、そこには毒と皮肉と優しい視線があります。
失恋するとストレスから何故か尿道結石になり激痛に耐えているルル(小山田サユリ)
初恋から7度目の失恋で出来た石を集めて失恋記念のようにしている。「真珠だったら美しいのに、体の中に出来る石はそうじゃない」しかし、7度目の石はとても綺麗で「失恋の実感」として指輪にしたことが、雑誌に載って、尿道結石をアクセサリーにするのがブームに。
ブームになると、石は商売になる、自分も欲しくて失恋するために恋愛したい、なんてことが流行出す。ルルはお人好しというかちょっとぼ~っとしているので、すぐに食い物にしようとする人たちが群がり出す。失恋の結果がいくらになるか・・・が世の中の話題になる。
「今、世の中が求めているのは実感なんだよ」という説得をしてルルに近づく、青年実業家(津田寛治)。
失恋という痛みが物になると実感できて流行る、そうでないと自分の存在意義がわからない・・・という皮肉な目。そして本当の痛みの意味がが置き去りにされて、現象ばかりが先走る。現代の恋愛とは?ということを寓話的に綺麗に話しかけてくる、そんな映画です。役者陣も脇の脇にいたるまで豪華で、今、活躍している人たちたくさん出ていますね。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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