ネバーランド
Finding Neverland
2004年11月29日 イイノホールにて(試写会)
(2004年:アメリカ=イギリス:100分:監督 マーク・フォスター)
ディズニーのアニメや映画になっているのは『ピータ・パンとウェンディ』という話で、その前にバリ卿は『ピーター・パン』という本を書いています。
ここに出てくるピーター・パンというのは、実に憎たらしい、わがままな「大人になるのを拒否した子供」なんですね。
バリ卿がこの『ピーター・パン』のモデルとなった少年一家と出会って、交流を深める・・・4人の男の子たちの中で、一番子供らしくないのが「ピーター」です。他の子供たちがごっこ遊びに夢中になれても、何故か1人白けている大人びた少年がピーター。
有名な劇作家でありながら、家庭では夫人と不和の関係にあるバリ卿が、この一家に出会ってから、『ピーター・パン』という話にいたるまで・・・子供ならではの夢の大切さと、子供はいつか大人になる瞬間があるという・・・そういった所に重点を置いています。
何故、ピーター・パンというちょっと変わったキャラクターが産み出されたのか、という所ですね。
バリ卿を演じたジョニー・デップは、貴族然とした雰囲気を持ちながらも、いつも想像、夢の世界を求めている・・・そんな人物像になっていました。
ごっこ遊びがいつの間にか、本当のファンタジックな映像になったり、妻と寝室を別にしているのですが、バリ卿が寝るために寝室のドアを開けると、一瞬見えるその向こうには何故か草原が広がる風景になっている。
子供たちの母親(ケイト・ウィンスレット)は、身分は高くても今は財産、収入のない未亡人で4人の子供を育てている。貧しいけれど身分の高さのプライドは捨てられない女性を控えた演技で見せていました。その分、夫人が個性的に描かれず、バリ卿と子供たちの交流がメインになっていますね。
1900年初頭のロンドンの雰囲気、公園の緑の美しさ、自然の美しさも、とても綺麗なこじんまりとした佳作だと思います。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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