Mr.インクレディブル

Mr.インクレディブル

Mr.Indredible

2004年11月26日 千代田区公会堂にて(試写会)

(2004年:アメリカ:115分:監督 ブラッド・バード)

ピクサーのアニメは『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』を観ているのですが、この2本に共通しているのは「無国籍なこと」です。

しかし、今回の新作は完全に「アメリカ映画」でした。タイトルからしてインクレディブルと聞いてすぐに日本の子供が「びっくりするような」といった意味をぴ~んとわかるかどうか不明です。

映像が凝りに凝って色彩豊かに、おもしろおかしいキャラクターを惜しげなく繰り出してびっくりさせた世界からはほど遠い、アメリカ人一家の物語。特に前半は、かつてスーパー・ヒーローとして活躍していたMr.インクレディブルの肩身の狭い思いをしている今が描かれますね。大人はしみじみしますけれど・・・凝りに凝った世界という実績を作っておいてからこの世界というのは、かなりの自信があるのでしょうね。

後半は前半の抑えていたものが爆発するのかな・・・と思いましたが、家族愛を重視する面もあってか、やっぱり抑えた感じが否めません。それでも1人1人のキャラクター、1人がスーパー・ヒーローなのではなくあくまで家族が一体となって初めて悪役と対等に戦える・・・脇役のフロゾンとかコスチュームデザイナーのエドナ・モードの毒とかの細かい部分にかつての凝った部分を見ることが出来ますが、全体としてはシンプルになっていると思います。

きらきらした世界を期待していくと意外に地味だなぁ~って思うかもしれませんが、その分、細かいこだわりが随所にあるのがこのアニメの面白さ、でしょう。 

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