50回目のファースト・キス

50回目のファースト・キス

50 First Dates

2005年6月1日 一ツ橋ホールにて(試写会)

(2004年:アメリカ:99分:監督 ピーター・シーガル)

世の中、人を2種類に分けるとしたら、「アロハ・シャツの似合う人」と「アロハ・シャツが似合わない人」に分けられると思います。

自分は完全に「似合わない人」

この映画はハワイを舞台にしていますから、主役のアダム・サンドラーはほとんど私服はアロハ・シャツであります。

これが似合うんです。本当に派手でも地味でもアダムはアロハが似合う。

一体この違いは何なのか考えているのですが、わかりません。あえて言うならばその人の醸し出す雰囲気の違いか・・・な?世の中、理屈で説明出来ないことはたくさんあるもんだ。

さて、ハワイの水族館で働いているプレイ・ボーイのヘンリー(アダム・サンドラー)がカフェで運命的に出会ってしまった女性、ルーシー(ドリュー・バリモア)

でも、次の日、ウキウキと声をかけると「あなた、誰?」

ルーシーは自動車事故で、夜眠ると事故の日から後の記憶がなくなってしまうという短期記憶喪失障害でした。

ここら辺から、あらららってかなり強引な設定を台詞で説明しちゃっていますが、問題はその後です。

家族、父と弟は毎日同じ事の繰り返しをしてルーシーを傷つけないようにしていますが、なんとかルーシーに近づきたいアダムは、別の方法を思いつき、どんどん試してみる。だから毎日、ヘンリーがルーシーと出会っても、ルーシーにとってはそれが最初の出会いであって、原題のfirst dateな訳です。

こういう設定は、切なく、つらく、悲壮感バリバリ、涙ものにするところ、この映画は、まったり~ゆるゆる~~~としている所がいいです。

あくまでも、ハワイの空の下で、明るく前向きなのです。

ドリュー・バリモアの体型もゆる~っとしていて、走り方などもこれが『チャーリーズ・エンジェル』やった人??と思う程なんだか重たげにゆらゆら~~。

毎日がブランニューデーだから、無垢できらきらしていますが、ヘンリーは父に「今はいいけれど、これが10年後、もっと後になって朝起きたら鏡の中の自分が老いていたらどうする」とある提案をします。

記憶ものとしては、『エターナル・サンシャイン』や『バタフライ・エフェクト』のような痛い、つらい面を出すものが多いなかで結構、異例かもしれません。ラストのもっていきかたも心温まるもの。

あれこれとルーシーの為に奔走するアダム・サンドラーは、お姫様とお姫様を救う為に戦う王子様みたい。

ピーター・シーガル監督は、前作『N.Y.式ハッピー・セラピー』に続いてアダム・サンドラーと組んだ訳ですけれども、ブラックで風刺に満ちた世界から一転して、ほんわかゆるゆるとしたラブ・コメディを作りました。

ゆるゆるがお好きな人はいいかもしれません。ゆるいのも気持ちいいもんです。

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