セブンソード
Seven Swords(七剣下天山)
2005年9月28日 虎ノ門ニッショーホールにて
(2005年:中国:153分:監督 ツイ・ハーク)
宣伝では、『HERO』『LOVERS』に続く第三弾・・・華流(ふぁりゅう)スター結集・・・だそうです。
いえいえ、でもこれはちょっと違います。
ファンタジックさや色彩の鮮やかさや華麗なアクションというより、重い戦いをど~んと描く、大作武侠映画。
もう、完全に武侠の世界です。
だから、あまり人物を美しく撮ろうというよりも、重厚なリアリティあふれる、臨場感あふれる戦いを重視しています。
設定は中国清朝建国後、反乱分子を封じる為に、武術を全て禁止する・・・という命令に反抗するある山の村が、伝説の刀匠が住み、そのもとにいる剣人たちに助けを求める・・・というもの。
これってもろに『七人の侍』です。しかし、次第に話は、村の中の人間模様と朝廷側との七剣人の対決っていう風になります。
香港からは、レオン・ライとドニー・イェンが出ていますが、なかなかこの大御所2人は出てきません・・・しかもレオン・ライは攻撃というよりも守りの人で、後半、ドニー・イェンが見せ場を作る!ワイヤー・アクションは極力控えたという事なので、ひらひらり~んという技はあまり出てきません。
しかし、広い所でなく、狭い通路の間でアクション、しかも、剣を使ってのアクションなんて、もの凄い技です。剣の跡が壁にがりん、がりんってつきながらのアクション、いいです。
アクションシーンが、重厚ではあるのですけれど、カット割りがもの凄く細かくて、パッパッとシーンが細切れの連続なので、あまり大技感は出ていないのですが、その分、細かい部分のこだわりってものが、見所です。
それから、久しぶりだなぁ、と思ったのは、馬が沢山出てきて、どどどどど~~という久しぶりの馬の迫力があるってことで、人間関係の方はあまり深くないし、内通者が誰か?といったミステリーの部分もさらりとしています。
こういう映画はスクリーンで、観たいものです。黒澤明監督の映画の合戦シーン迫力ですね。
冒頭、敵の軍団が顔白塗りでちょっと笑える武器を使ったりするので、ちょっとワクワクッてしたのですが、話は重厚な合戦の方に行きます。
ユーモアというものはこの映画ではあまり出さないようにカラーを統一しているようです。
女戦士が、妙に漫画キャラクターっぽいのですが、日本人がやるなら是非、栗山千明で。
音楽は日本の川井憲次。大作感漂うスコアがいいですし、ラストはやっぱりローマンターイ、浪漫的。
蛇足ですが、個人的には華流(ふぁりゅう)って・・・韓流といい・・・ちょっとこの言葉、安直で連呼して欲しくないです。
無理にブームを作ろう、作ろうとしているのが、丸見えなので。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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