頭文字(イニシャル)D

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Initial D the Movie

2005年9月5日 科学技術館サイエンスホールにて(試写会)

(2005年:香港:109分:監督 アンドリュー・ラウ、アラン・マック)

日本の人気漫画原作を香港が作りました。

舞台はあくまでも日本で、日本語吹き替え版でした。

なんで日本の漫画をそのまま香港が映画にするの?っていう疑問を持つ人は観ない方がいいですね。

観てもへんだよ、へんだよってそればっかりになると思うから。宝塚がオスカル、アンドレ!ってやるのと同じだと思うのですが。

お、すごいな、香港が映画にするのか!って興味ある方は十分楽しめると思います。

舞台日本で、香港の俳優さんが日本人を演じていますけれど、『東京攻略』と違って「日本らしさ」を強調する部分は少ないので、ある意味、無国籍映画なんです。

山のカーブの下り坂をレースする若者達・・・という事でジェイ・チュウ、エジソン・チャン、ショーン・ユー、アンソニー・ウォン・・・そしてジョーダン・チャンまで出てきた!キャスト豪華ですねぇ。

さすが、製作・アンドリュー・ラウ、監督、アラン・マック&アンドリュー・ラウ。

車のレースの話でも、車車車がぶいぶいいっているだけではない、どこか醒めたような感じがあるので、キャストを楽しむだけでも見応えあり。どんなに急カーブを下る激しいレースをしていても拓海が、片手ハンドルのなんか半目で必死感がないんですね。

豆腐の配達をしている内に自然と車のテクニックが身に付いてしまった拓海でありますから、余裕です。笑えるような設定でも結構真剣に受止めて観ている私。

解説を読むと、それぞれの車はかなり個性があって車好きの人はそこら辺のウンチクを語ってくださいませ。

なんかみんな、クールなんですよね。むさくるしさやいやらしさが全然ない。

特にエジソン・チャンとショーン・ユーの2人の妙なさわやかさと知性って・・・さらっとしてます。そこがいいです。

でも、やっぱり香港映画だなぁ、と思わせる所もありで、多分、香港では、鈴木杏の台詞だけ(日本語だから)吹き替えだったのではないか、と想像します。

主人公、藤原拓海(ジェイ・チョウ)と鈴木杏の恋愛模様が、車のレースには全然からまないのだけれども、分裂はしていないという・・・あまりぐじぐじ深く恋愛に悩んだり、いきなり男女の深い仲になってしまったり・・・そんなドロドロが全くありません。

車についての、妙にしつこい説明やこだわりがあまりないし、レースも地味です。車映画は苦手な私も大丈夫でした。

あまりレースをハラハラさせるような作りではないのです。ドラマチックに盛り上げていないけれど、しっかりレースというものを丁寧に撮っているという感じ。

『ワイルド・スピード2』というアメリカ映画(とにかく車に凝りに凝っただけ、ともいえる、車好きにはたまらないが、車わからない人には猫に小判映画)と似ているロード・レースですが、むしろイーキン・チェンが主演の香港映画『ミッドナイト・チェイサー』に似ているかな。やっぱり香港テイストだなぁ。

拓海の父、アンソニー・ウォン・・・あんなに酒飲んで、ちゃんと朝早起きして豆腐が作れるのか?!

でもかっこいいなぁ、うさんくさいなぁ。家にやってきた息子のガールフレンド、鈴木杏の頭をかいぐりかいぐりするシーンの可愛らしさったら。全然いやらしくないのです。

若いお姉ちゃんをはべらせてもいやらしくないのは、アンソニー・ウォンとミッキー・カーチスだけですって。 

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