晴れたらポップなボクの生活

晴れたらポップなボクの生活

2006年1月31日 テアトル新宿にて

(2005年:日本:94分:監督 監督 白岩久弥)

人生、脱落しちゃった人たちなのに、何故かさわやか。

本当はしんどいことや、苦いことがあるのだろうけれども映画の中の風はなぜかさわやか。

そして主人公ナオキ(矢部太郎)が、ついて行く事になってしまう先輩ホームレスのユウさん(池畑慎之助)との道行きも、少しもウェットでなく、妙にカラリとしています。

まっとうな生活をしている人から見たら、逃げているだけ・・・で描き方によってこれは大きく変わると思うのですが、この映画は、歩いて、歩いて、とにかく歩いて2人は旅をする、ロード・ムービーであり、言葉少ない2人のバディ・フィルムでもあります。

カラテカの矢部太郎は、そのへなへなぶりと、ちょっと不思議そうな、「なんでかなぁ」って思いながら旅を続けてしまうというナレーションが上手い。

ナレーションというのは難しい、と聞いて、なるほどそうだなぁ、とちょっと気にしているのですが、矢部太郎のナレーションはからりとした雰囲気と、情けない雰囲気と、どうしようかなぁ~という「わかんないなぁ」という雰囲気をきちんと出せるナレーションでした

ドラマチックな所はあまり強調しない、そんなさじ加減がよかったですね。

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