どこまでも遠くへ
(私立探偵 濱マイク テレビ特別版Cプログラム)
2006年4月25日 渋谷 シネマ・アンジェリカにて
(2002年:日本:48分:監督 萩生田宏治)
『帰郷』という映画はとても好きな映画なのですが、この映画の萩生田宏治監督は、映画版、濱マイクシリーズの助監督をしていました。
ビデオで映画版を再見したら、おお、助監督していたんだなぁって、感慨深いものがありました。
今回の濱マイクの特徴は「マイクの不在」ということでしょうか。マイクに来た不思議な依頼は、からっぽの箱が届けられて「中身を探してください」という「中身のないもの」を探す・・・ということとダブっています。
その分、このテレビシリーズでの、マイクの仲間達が大集合します。喫茶店、コーヒーマツモトの松田美由紀、常連のオカマ、阿部サダヲ、友人の自動車工場の村上潤、古着屋の主人、松岡俊介・・・マイクの追っかけのキャバクラ嬢、ミントこと酒井若菜、横浜日劇の切符売り場の井川遙、謎の情報屋、小泉今日子・・・箱の中身を探す内にいなくなってしまうマイクを探す・・・という面白い設定になっていました。
その回、その回で、マイクの周りの人たちはスポットライトがあたったり、全然出てこなかったりするのですが、マイク不在編ともいえる群像劇のようになっていますね。だから、ちょっとバタバタ大騒ぎが楽しい。
悪役として武田真治が出てきますが、出方が最初は小さくてわからないのに、どんどん大きくなってくる存在・・・そして、「どこか遠くへ行こう」という漠然とした夢の儚い結末。ちょっとほろ苦いような後味がいいです。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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