ビターズエンド

ビターズエンド

私立探偵 濱マイク テレビ特別版Mプログラム

2006年5月20日 渋谷 シネマ・アンジェリカにて

(2002年:日本:47分:監督 利重剛)

私は利重剛監督の世界も好きなのですが、なんといっても、一番「暴力的」から遠いのが利重剛監督の世界なのかな・・・なんて思います。

しかし、このシリーズは一応、ハードボイルドですから、どうしても静かな、穏やかな世界ではないのです。

今回のゲストはミュージシャンのSION。ビーと呼ばれる凶暴きわまりない性格のマイクの鑑別所仲間が、突然現れて黄金町の人々に混乱を巻き起こす。ビーは非情です。自分の目的の為には手段を選ばない。そんなビーをよく知っているマイクはひたすらビーの暴走を止めようとしますが・・・・

しかし、最後の最後になって、描かれるのはそんな凶暴なビーの中にちょっと残っていた情のようなもの。

それに気づいた時はもう遅いという苦い一編。まさにビターズエンドです。

ビー(SION)は、凶暴で粗暴だけれども、浅野忠信のようなはかりしれない狂気は見えません。そこら辺が興味深いです。

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