短編集:アニメ

短編集:アニメ

Shorts:Anime

2006年8月24日 渋谷 シアター・イメージフォーラムにて(韓国インディペンデント映画2006:Gプログラム)

(韓国:9作品:85分)

 今年の韓国インディペンデント映画2006のテーマは「セックスとジェンダー」なのですが、プログラマーであるトニー・レインズ氏が語るところによると、特にそういうものばかり集めたわけではない、ということで、確かに「性に関する映画」ばかりではありません。

このアニメ短編集は、大体5分~10分くらいの長さのアニメーションが9本。

でも、最初の『第1章、第2章』は、キリスト教(聖書)の創造の部分を改訳してみせる、ということで、つまりアダムとイブですね。

このアニメでのアダムとイブは、聖書とはちょっと違う男と女になっていました。アニメならではの絵での表現がいいです。なるほどね、なんて素直に納得してしまう私でした。

 今、CGグラフィックの急成長で一番、変わってきたのはアニメ、特撮の世界かもしれません。

アニメとひとことでくくれないものが多くなっています。どのアニメも同じものはひとつもなく、個性あふれていました。『ドイツ・アニメーション・フィルム』もそうだったようにこういう短い時間のアニメは、アイディアが決め手です。どれも優れていました。

 私が好きなのは、クレヨンとパステル調の絵で統一した『日だまり』

一本の木とひとりの少年だけの世界の春夏秋冬。季節感が素晴らしい。

『スペース・パラダイス』は、ロボットの話ですが、絵の色の深みがとても綺麗だし、ロボット君も可愛い、またその弟?子供?の子ロボットがまた愛らしい。しかし、話はちょっとシニカルだったりします。この色合い深みがあって今の日本のアニメではちょっと見られないものです。

長編を作るとなるとやはり色々制限が出てくるのでしょうが、日本でも『イノセント』『東京ゴッドファーザーズ』といったこの手の絵のアニメがありますから、『日だまり』や『スペース・パラダイス』のような絵での長編が観たいですね。

CG駆使した映像も綺麗なのですが、長時間だと疲れが出てしまうと思います。手描き感覚の素晴らしさを再確認しました。

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更夜飯店

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