かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート

かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート

龍虎門/Lung fu moon

2007年4月7日 神保町 一ツ橋ホールにて(試写会)

(2006年:香港:94分:監督 ウィルソン・イップ)

 香港アクション電影大好きなみなさま。

ドニー・イェンのかっくいい超人のようなアクションが大好きなみなさま。

つっこみだらけの話でもいい、重力も無視だっ、とにかく技だっというみなさま。

実はドン・ジェって可愛くて好きなんだよね・・・でも日本ではあまり知名度なくて、おおっぴらに言うのがなんだかはばかられるみなさま・・・にこの映画を贈ります。

・・・・みなさま、と書いてしまいましたが、実はわたしの事なんですけれどもね。

 この映画の良さは、なんといってもドニー・イェンの「信じられない若さ」なんだと思いますね。

だって、タイガー(ニコラス・ツェー)の歳の近い異母兄弟という設定を、何の不自然さもなく、ぴちぴちとしているドニー・イェンの若さは、アクションのキレは、安定感はどこから出てくるのか・・・それを鑑賞する映画でもありました。

香港明星というのは、どんな歳になっても若い役を堂々と演じてしまうときがあります。

わたしがそれを感じたのは、『欲望の街・外伝 ロンリー・ウルフ』でのトニー・レオンです。

40代なのに、堂々とぬれぬれとした20代の若者を演じきっていて、全く不自然ではなかったのに驚愕した覚えが。

トニー・レオンに騒ぐ人は、是非この『ロンリー・ウルフ』のトニー・レオンを見てから、語ってね。

 さて、話は意外と目新しいところはありません。師匠を殺されて・・・ってパターンはもうジャッキー・チェンの『酔拳』などの時代にまでさかのぼることのできるパターンであり、原作は35年も愛読されている古典漫画だそうで、そうそう目新しい話やエピソードは出てこないのです。

 この映画ではドニー・イェンもニコラス・ツェーも相棒となるショーン・ユーも鬱陶しいほど前髪をたらしています。

原作が長髪キャラクターなのでしょうが、アクションをするときにその前髪がぱさり・・・とする絵がいいのですよ。

アクションで動いたときに、ぱっと見える顔。本当だったらスターだもの、ちゃんと顔見せたいところ、アクションの時にさっと見えるありがたいお顔なんであります。

絵です、絵。これがヘンだ、とつっこんでしまったらこの映画はアウト!だと思いますね。

 実は兄弟だったとわかっても、敵味方のような存在の兄、ドラゴン(ドニー・イェン)とタイガー(ニコラス・ツェー)。

そして、ドラゴンの妹のような存在の少女、シャオリン(ドン・ジェ)

ここで、妙に自意識過剰な性格のターボ(ショーン・ユー)なんですが、どちらかといえばシリアスな演技が多かったショーン・ユーの必死のつっぱり演技も見所。

 そして、傷ついたタイガーたちを、寺まで連れて行っていくシャオリンの健気さ・・というのがドン・ジェ、可愛いし、なんともすっきりした小顔の女の子です。

わたしは数珠を拾いなさい・・・のところがとても幽玄的で好きなんですけれどもね。

 香港電影のアクションの質の高さをつくづくと鑑賞し、堪能する・・・音楽は川井憲次。

監督のウィルソン・イップは、過去東京フィルメックスで観客賞を受賞した『SPL/狼よ静かに死ね』でもドニー・イェンと組んでいましたが、あれは派手なアクションと大人の男の渋さが光っていましたが、今回は若さ炸裂~~~というところがとてもいいのです。

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