西遊記リローデット

西遊記リローデット

情癲大聖/A Chinese Tall Story

2008年1月23日 DVDにて

(2005年:香港:103分:監督 ジェフ・ラウ)

ジェフ・ラウ監督の2005年の日本未公開映画です。

わたしは、好きな監督さんとか、俳優さんはたくさんいるのですが、「天才」と思うのはただ一人、ジェフ・ラウ監督。

もう、素晴らしいよね!

この見事な話のめちゃくちゃさ・・・・

しかも今回は特撮使いまくりで、宇宙にまで軽々と行ってしまう・・・西遊記外伝。

こんなに、話大きくして・・・どう決着つけるのかなぁ・・・って心配になるくらい、大風呂敷広げるくせに、最後はもうもうロ~マンタ~イ。

 原題は、「情癲大聖」A Chinese Tall Storyなのですが、多分、『チャイニーズ・オデッセイ西遊記』と『マトリックス・リローデット』からの、苦しいというか、笑ってしまうというか・・・そんなタイトルなんですけれどね。

 三蔵法師をやるのは、ニコラス・ツェー、孫悟空はなんとチェン・ボーリンであった。

『チャイニーズ・オデッセイ西遊記』では、♪オンリー・ユー♪と歌う三蔵法師でしたが、今回、ニコラス三蔵法師は、踊る三蔵法師でした。

法典を求めて、街に着くとなぜか、インドのマサラ・ムービーのような踊り踊り踊り。

孫悟空が「あ、師匠の芸魂に火がついてしまった!」というように、踊り始める三蔵法師。

しかも、お連れも一緒に踊らないと怒られてしまうので、仕方なく踊るお連れたち。

 でも、話としては、捕まってしまった孫悟空を救うための三蔵法師の冒険と恋愛????

もともと三蔵法師というのは、日本でドラマ化されると女優さんが演じたり、昔、焼酎の宣伝でカルチャー・クラブのボーイ・ジョージが演じたり(って覚えている人いるかな?)・・・とにかく戦い、あばれるのは孫悟空の役割なんです。

非戦闘要員なんですよね、三蔵法師って。

 もう、トカゲの妖怪村出てくるわ、そこで出会うのがメイインという一見、不細工なシャーリーン・チョイ。

突然、宇宙になって、未知との遭遇真っ青のスター・シップばりばり出てくるわ、スター・ウォーズのチェイスあるわ・・・で、

しかも、如意棒の呪文は「百万年君を愛す」・・・・・ははははは。

なんとも可愛らしい如意棒です。

 話はどんどんどんどん脱線していく・・・って相変わらずの目が点になる展開。

美術も、森の木々の色が紫だったり、ピンクだったり・・・あらまぁ。

三蔵法師を食べると不老不死になる、ということから、逆にねらわれてしまうニコラス法師。その割には、ぼんぼんぶりを発揮しますよね。

実は、メイインも狙っているのでした。しかし、三蔵法師を好きになってしまったメイイン。

 もうね、本当はここまでで約半分です。書き切れないのですね。脱線をいちいち書いていたら。

もう、言葉ではあらわせないので、観るしかないでしょう。みてね。あ、でも怒らないでね。

 音楽担当しているのは久石譲。

ジブリよりもいいよね、この映画の音楽・・・

ちゃんとニコラスとシャーリーンがデュエットするエンディング・テーマの曲作ってますね。

いや~~~理屈抜きに面白い。

いろいろな映画のパロディも満載。

ウォン・カーワイ監督からスター・ウォーズ・・なぜかスパイダーマンまで・・・

 とても好きなのは、三蔵法師を好きになってしまったメイインがなぜ?と聞かれると「名前を呼んでくれたから」・・・ここいじらしいなぁ、と思ったけれど、あ、実は伏線だったのねっ!

特撮もすごいのですが、感心したのは、最後大王?のところにたどりついたとき、倒れても全く濡れないけれど、水が張ってあるような床。あれ、きれい。

 面白かったけれど、どう書いたらいいのか、さっぱりわからない、困った映画でもあります。

いや、ホント、きれいでかわいくて、面白いですよ。

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