四銃士
2004/01/02
( DVD )
アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』『モンテ・クリスト伯』などの大ファンです。
しかし、この大河古典はよく映画化されますが、なかなか原作のイメージ通りになったことはないのです。
(『仮面の男』には参ってしまいました。あれは酷い)
これは1974年と1976年にリチャード・レスター監督版。
ダルタニャン物語でいうと、第一部にあたる部分をストーリー忠実に描いていて安心しました。
まず、三銃士というのは、あくまでもアトス・アラミス・ポルトスの三人で、ガスコーニュの田舎から出てきた
若者ダルタニャンが活躍して銃士となるまでが、物語の前半で『三銃士』
そして晴れて四銃士となって、フランス王妃アンを陥れようとするリシュリュー卿らと戦うのが物語の後半で、
ちゃんと分けている所がいいです。
血気さかんなダルタニャンの保護者のような三銃士、という関係もしっかり描けていました。
剣の戦いもどちらかというと活劇風よりもリアリティを出そうと鈍重で、そして(ビートルズ映画をたくさん作った)リチャード・レスター監督ならではの、笑いの部分があります。
かっこよくきめようとすると、転ぶ、失敗する・・・それがあまりやり過ぎないところがちぐはぐ感をギリギリセーフにしています。
国王のキャラクターは完全にギャグですが、フランスが国王で、国王がフランスなのです、という尊厳はちゃんと持っていますので。
配役がダルタニャンがマイケル・ヨーク。アトスがオリバー・リード、アラミスがリチャード・チェンバレン、
リシュリュー卿がチャールストン・ヘストン、アン王妃がジェラルディン・チャップリン、ボナシュー夫人が
ラクウェル・ウェルチ、そして毒婦ミレディーがなんとフェイ・ダナウェイ。(ですが、毒婦ぶり、なかなかしぶとくて良かったですねぇ)
四銃士のそれぞれのキャラクターが原作通りにきちんと描かれているのでこの映画化は観ていて楽しく、安心、感心です。
できれば、一番好きな第二部『二十年後』をこのキャストで映画にして欲しい・・・誰か作ってくれませんか。
更夜飯店
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