恋する神父

恋する神父

Love, So Divine

2005年7月20日 上野スタームービーにて

(2004年:韓国:108分:監督 ホ・インム)

テレビドラマは見ていないのですが、主演のクォン・サンウはテレビドラマでは「涙の王子様」と言われているそうです。

なるほど、涙を流すシーンが多いので納得その1。男優版、ムン・グニョンちゃんという訳ですね。

ほろほろと涙を流すシーンを始め、顔のアップの連続で、観客はほとんどが女性客、納得その2。

映画でのクォン・サンウは『火山高』『ひとまず、走れ!』では王子様タイプではない高校生役でした。

この映画では、学生は学生でもカソリックの神学生。カソリックで神父になる為には独身でなければならず、恋も当然出来ません、しかし、恋に落ちてしまう神学生の悩み・・・が結構えんえんと続くのです。

このテンポ、のろいとか、単調とか批判の声も聞きますが、脚本が『冬のソナタ』の人なんです。だからあの、悩んで悩んで、涙を流し、会ってはいけないのに、また会ってしまって、苦悩の涙を流すの繰り返し・・・あのテンポなんですって思えば、納得その3。

しかし、ちょっとコメディのテンポも入れようとした所で、『マイ・リトル・ブライド』『彼女を信じないでください』のぽんぽんぽんと弾むような映画にはならなかったので、中途半端感は残ります。もう悩んで悩んで・・・に徹すればそれはそれで完成度の高いものになっていたと思いますがやはり、観客を楽しませようというサービス精神なのでしょう。

カソリックの黒いスカートのある服・・・を「マトリックス兄貴!」などと言われてしまうところは笑ってしまいましたけれど。

クォン・サンウの神学生姿というのは、絵としてとても綺麗なんです。もっと見たかったな~全身の引きの絵。

教会を始め、映像の美しさ、クォン・サンウが訪れる田舎の教会の素朴さなどはとても美しく撮れていて、こだわりがあります。

冒頭、逆光の中から姿を現すクォン・サンウなんて美しいですよ。

クォン・サンウのファンの人へのサービス精神はたっぷりありますし、恋のすれ違いも手が込んでいる恋愛映画です。 

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