鳶(とび)がクルリと

鳶(とび)がクルリと

2005年10月10日 渋谷TOEIにて

(2005年:日本:118分:監督 薗田賢次)

先日、この映画の原作(ヒキタクニオ著)を読んだのですが、予想以上にテンポよく細かいリアルな描写とユニークなキャラクター・・・に感心してしまいました。

映画は、原作の設定を大きく変えて、エピソードなども削除したり、追加したり・・・といった事をしています。

一番の違いは、「OL」のあり方。

映画では、「バリバリのキャリア・ウーマンまたはOL」の貴奈子が、仕事で鳶職人たちと出合って大騒ぎ・・・なのですが、原作ではOLに疲れ切ってしまった貴奈子が会社を辞めて、鳶職人の会社「日本晴れ」に就職する、という立場を全く変えている所です。

キャラクターの描き込みも原作はとても細かいものがあります。

貴奈子役の観月ありさは、あの長い足を強調するかのような膝上20cmのミニスカートのスーツで仁王立ち。

全くほれぼれするようなおみ足で、映画で、漫画の寺沢武一の『COBRA』とダブる、というのが、私の中でツボにはまってしまったのですが、全くもって漫画的なOLさんです。もう、男性観客へのサービスか・・・。意外と怒った顔や声が可愛いありさちゃん。

でもあんなOLさんやオフィスはまず実在しませんから・・・監督の「OLっておしゃれするものですから」という言葉には・・・う~ん、OLってまず働く人なんだけどなぁ~って苦笑い。

鳶職人たちは、まず体が資本の仕事ということで、体がしっかりしている人を選んだというのは納得です。

なんでも、受験校の偏差値でしか物を考える事が出来ない剛を、須藤元気がやっていたり。

OLとかオフィスの描き方は、ちょっとありえなくて、もう漫画、と割り切るけれど、鳶職人たちの和して同ぜずという雰囲気はよかったですね。

哀川翔が、プロの鳶職人で口数は少なくても、仕事は出来るという雰囲気は格好良いです。

鳶職人というのは、背中に刺青をするものだそうですが、沐浴をしているシーンや、風呂場でワイワイといった裸のシーンが妙いイキイキしていました。

鳶の仕事について、もう少し説明があれば・・・と思うのですが、あくまでも映画はOL VS 鳶職人という軽いコメディを強調しています。

ちょっとだけカメオ出演した窪塚洋介が、良かったなぁ。

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