グッバイ・ボーイズ
Goodbye Boys
2006年10月23日 TOHOシネマズ六本木ヒルズにて(第19回東京国際映画祭)
(2006年:マレーシア:88分:ベルナール・チャウリー)
17歳、というのは映画やドラマになりやすんですね・・・・今月は『サムサッカー』『夜のピクニック』とこの映画と17歳もの多いです。
特に、100kmを5日間かけて歩きとおすイベント、という点では『夜のピクニック』と似ていますが、この映画は1990年のある夏の話であり、5日間少年たちだけで、行動する、というところがちょっと違うところです。
最初に男の子たちが、名前とあだ名というか「楽天家」「一匹狼のリーダー」など紹介されていきます。
ボーイスカウトのイベントなのですが、この100キロ歩行が予定通り終わる日に、プロム(ダンス・パーティ)があるから、当然、歩きながらの少年たちの話題も、女の子の話が多くなります。
だんだん、中心となるのは、真面目なタイプの男の子。中にはちゃっかり、ヒッチハイクして、車に乗っていってしまう少年たちもいるけれど、彼は絶対に歩き通す・・・と生真面目。
でも、女の子のことになると、ちゃっかりサボるような男の子の方がもてたりして、不満です。
「僕は決められたことを真面目にやる。勉強もサボらない、歩行もサボらない。なんで、サボる奴が女の子にもてるんだ」なんて文句言いますが、実は、別に女の子にもてる、もてない、だけでなく、これからの人生、何事にもそういうことが起きるのだよ、少年、なんて、肩に手を置きたくなりますね。
男の子だけ、というのは結構無謀です。危ないことも平気でやったり、すぐ喧嘩したり・・・・でも、いつも冷静な一匹狼的なリーダーの少年が寡黙だけれどもかっこいい。
リーダー君は、プロムなんて行かないよ・・・とハッキリ言う。誰を誘おうか、誰は前だれかとつきあってたからなぁ、でもふられちゃったしね、なんて会話に全く入ろうとはしない、クールな奴。
マレーシアというのは、普通の会話で英語まじりです。だから、マレー語と英語が飛び交っている。
しかも少年たちは、大学の推薦を受けたい、外国の大学に進学と思っているくらいだから、英語は勉強する以前の問題みたいな感じです。
最初は、ごちゃごちゃだった少年たちが、だんだん、色々な事があって、見分けがついて・・・そして1990年から16年たった今、彼らはどうなった?というのが、ちょっと可愛くて試験問題風、意外な子が意外な大人になったりして、17歳の分岐点を描いた映画ではありますが、人生は17歳(若いとき)だけではない、というこれから、を見つている所がいいですね。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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