京義線(キョンイセン)
The Railroad
2007年11月3日 NHKふれあいホールにて(第8回NHKアジアフィルムフェスティバル)
(2007年:韓国:107分:監督 パク・フンシク)
京義線(キョンイセン)というのはソウルから北へ走る鉄道の名前ですが、北朝鮮の一番近くまでいく路線なのだそうです。
この映画は男女の出会いを描いた、ラブロマンスかもしれませんが、とにかく出てきますよ、鉄道の映像。
しかも、男性、マンスの職業は地下鉄の運転士ですから、外から見た電車・・・でなく、運転席から見た線路の映像も盛りだくさんで、ラブロマンス期待の人よりも、鉄こと鉄道ファンのための映画なんじゃないか、とすら思います。
ゲームの「電車でGO!」を思い出してしまいました。
女性、ハンナは大学のドイツ文学の講師で、先輩教授と不倫の仲にある。
鉄道士のマンスは、真面目に日勤、夜勤・・・・と地下鉄を運転する。
毎朝決まった時間にある駅のホームに、差し入れを持ってきてくれる女性がいて・・・なんとなくうれしい。
全く違う世界の2人が出合う。
女は不倫の破綻から、男は、運転中に飛び込み自殺があって、そのショックから、酒を飲んで、京義線に乗り合わせ・・・一番、北の駅に真夜中、置き去りにされてしまうのです。
最初は、それぞれ、用心しあっていますが、だんだん、お互い、違った事で心を痛めている・・・という事に気付く・・・という。
この最北端の駅というのが、大雪で、ものすごく寒そうなんですね。
でも、やっと見つけたホテル。
一部屋しかなくて、仕方なく同室になるのですが、ドイツ文学の留学の時、孤独で「風呂で独り言を言うようになるのよ」なんていうハンナは、ホテルの風呂の中で、独り言を言う・・・
その間、部屋にいる男のマンスのほうは、忘れられないショッキングな事件からまだまだ立ち上がれず、暖かい所に来たとたん、涙が出てしまうのです。
あまり寒いと涙も出ないけれど、「ほっとした瞬間に出てしまう涙」というのが印象的でした。
この2人が、すぐにめでたし・・・になりますか?というとそこら辺は、親しみを感じてくらいに抑えています。
とにかく、この映画は、電車、地下鉄に関する映像が、ふんだんで美しく、わたしの中では、「綺麗な鉄道映画」です。
更夜飯店
過去持っていたホームページを移行中。 映画について書いています。
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